愛車を少しでも高く買い取ってもらいたい
査定する前にワックスかけて査定ポイントを上げたい
1円でも査定額が上がるなら

昔から、車を高く買取る為に洗車や掃除をするという話がありますが本当なのでしょうか?
高く売るためにどんな洗車道具を使ったらいいですか?
オススメの洗剤はなんでしょうか?

このような事をよく聞かれますが、正直な話「洗車をしても査定額に影響はない」のです。

一度買取した人が「車は洗車もしていてとても綺麗なので査定額を上げておきます」みたいな事を査定者から言われた事があるかもしれませんが、これはその人から車をお得に売ってもらいたい【営業トーク】です。

具体的に洗車や掃除をする事で買取にどんな影響を与えるのか?について詳しくお話していきたいと思います。
この記事を読んで頂ければ売る際に、何が査定額に影響してくるのか、無駄な事が何かわかり査定を有利に進める事ができます。
では参りましょう。

車の査定に影響しない事はこれだ!

査定額に影響しない事は

  • 傷や凹みを直す
  • 洗車など外装を綺麗にする

です。

傷や凹みの直しは何が何でも絶対にしたらダメ!


全国規模の中古車買取チェーン店で働いている人に何人か確認しましたが、傷や凹みは大きかろうが、程度がどうであっても、限らず直さない方がいいです。
なぜなら、「傷や凹みをそのままにして売った場合」と「傷や凹みを修理した場合」をオークションに出品した時を比較しても評価がさほど変わらないから。

例えば、運転席のドアに大きな凹み(塗装の剥がれあり)があったとします。
この場合、大きな凹み且つ塗装が剥がれてしまっているので、買取査定シートに「U2~3」と表記をします。

U」とは凹みを意味する略称で数値は1~4段階まであり、高ければ高いほど査定は下がると思ってください。

では、この凹みをドア交換+修理業者の判断でパテ埋めと再塗装で修理したとします。
こうなると車は「修理した形跡がある」と判断され、塗装の状態の出来不出来を「W1~3」の評価で判定します。
W」は補修跡の事を意味します。これも「U」と同じように高ければ高いほど査定金額が下がります。

では、凹んだままの状態「U」と直した状態「W」とでは、中古車の評価としてどうなるのかという事ですが、実は「殆ど査定額に違いはありません

車を査定に出す人が殆ど勘違いしやすい事ですが、ドアを交換したら「事故車・修復歴あり」ではありません。
事故車や修復歴ありと判断されると査定額は大幅にダウンしますが、ドア交換は「修復歴」に含まれないんです。

ですから、凹みを修理や交換をして綺麗になった状態で今後も売らずに長く乗り続けたいと言うのなら、それでいいと思いますが、高く売るために修理や交換をするというのであれば考えを改めましょう。
何度も同じ事をお伝えしますが、UWの評価は殆ど変わりません。

中古業者に直で売り、そのお店で売るなら話は変わってきますが、一括査定の見積りや下取りなどの場合は、「オークション出品→落札→落札した業者が売る」というフローになっているので修理しようがしまいが査定額が変わったりする事はありません。

買取業者がオークションに出品し、落札されてからその落札した業者が小売りをする場合に直す訳ですから、買取の査定の段階ではあまり関係ないのです。

軽微な線傷も同様。
タッチアップペイントをして錆びない様にしたとしても、返って「傷があるよ」と主張してしまうようなペイントでは、傷はカバーできたとしても車全体の評価が下がってしまいます。

やらない方がマシなんです。

外装の洗車や掃除はやるだけ時間のムダ!


買取の査定をする際に定説になっている「洗車をして綺麗にする方が高く売れる」ですが、私の経験+様々な買取の体験談を聞いても洗車をしてもしなくても差はありません。

査定は人の目で見ます。
綺麗にしてくれれば細かいキズも見落とさずに済むので、業者にとってみれば助かります。
自分でもつけてしまったか覚えがないようなキズが見つかってしまうかもしれません。

ちなみに、買取業者によっては査定の場所が屋根のない駐車場であり、当日が「夜」「雨」の場合は予定を変更してもらうケースがあります。
これは、査定での傷・損傷の見逃しを避ける為です。

裏を返して考えれば、埃の乗った状態の方が細かな傷が「ない」状態として見られる事もあり、細かな傷が多くあってもマイナスが減る場合もあるかもしれません。
私は実際に車を一切洗車せずに査定に出しましたが「とても綺麗な車ですね」と小さい傷があったにも関わらず「傷なし」と判断された事があります。

物は考えようです。
洗車はお金は対してかかりませんが、時間もかかりますし面倒な事はせずに、そのまま査定をしてもらいましょう。

車の査定に影響してくる事はコレ!

中古車買取時、売る側と査定士の会話の中でよく「相場」と言う言葉が頻繁に出てきます。
査定の場面において、中古車の価格を左右する要素としては

  • 車種
  • 年式
  • 走行距離
  • 人気度
  • キズ/故障/サビ/凹み/交換跡
  • 修復歴

これらが相場価格を決める重要な要素でありますが、それは押しなべて同じような状態「評価」の中古車が市場には多く出回っていますので、相場価格「査定額」は大体同じ(キズ/故障/サビ/凹み/交換跡/修復歴は程度によって査定額が異なりますが)になります。
しかし、その相場価格から大幅に減点されてしまう要素があります。

それが、【内装・車内環境】です。

消臭(喫煙者は特に)は絶対にしましょう


私も経験した事が有りますが、タバコの「臭い」はどうしようもできません。
「アイコス」「グロー」「プルーム・テック」と臭いが少ないタバコもありますが、これらも車内で吸っているのであれば臭いがこびりつきますので査定に響いてしまうでしょう。

軽い臭いだけなら消臭剤で臭いを消すとか、ルームクリーニング業者に清掃依頼すれば済みますが、こういった事でも全然解消できない物凄く厄介なのは「ヤニ汚れ」です。

空気が循環する所全てにこびり付くのでベタベタになります。

インパネやシートのみならず、ありとあらゆるパネルの内側(裏側と言うか)まで茶色に染まっている車を査定した事があります。
車の走行距離も結構いってましたが、正常に動きはしました。
しかし、査定額は限りなく「ゼロ」に近いものでした。

車なので当然のことながら、エアコンを回しますが、エアコン関係の機器(エバポレーター・フィルター類、ダクト類)もペタペタ。
これは商品として売ることが困難です。

何気なく吸っている煙草もここまで酷いと「よくこの車内で運転できたな」と思えてくるほどです。

と、喫煙者に対し少し不安にさせてしまうような事を言ってしまいましたが、諦めずに消臭は出来る限りやっておきましょう。
消臭をするしないで、査定額は必ず変わってきます。

室内清掃(ペットを入れてた場合は特に)


独特の臭いを発するペットを車内に入れている場合も気を付けましょう。

稀にしか、車に乗せていないという場合は大丈夫ですが、頻繁に乗せている場合、知らず知らずペット臭が車内に染み付いています。

飼い主はいつも一緒にいるので気づきませんが、全くペットを飼ったことがない人やアレルギーを持っている人はドアを開けた瞬間に、ペット臭だと分かります。

臭いだけに限った事ではなく、車内を遊び回って爪でシートやインパネ類を引っかいた傷が出来たり、毛足の長いペットを乗せた場合の体毛の飛散や引っかかりで汚れてしまいます。

査定額にも響きますし、「ルームクリーニング代」として引かれる場合もありますので室内清掃は怠らずきちんと行いましょう。

オススメの消臭・室内掃除方法

軽い程度の臭いであれば、自動車部品量販店に行けば「車内燻蒸式の消臭グッズ」が有るのでそれを利用するのもいいでしょう。

ファブリーズの様なスプレー式の消臭剤なら簡単に利用出来ますが、臭いや汚れの程度次第で殆ど変わらない場合もありますのでどれだけ汚れているか客観的に判断し何をするのが適切か考えて実行しましょう。

また、清掃だけではなく、窓を開けて換気をしながら運転する等の対策で臭いは減らす事ができます。

知り合いや友人に車に乗せてみて、清掃後に感想を聞くのもいいかもしれません。

もし臭いが酷い場合は、業務用の多用途消臭剤・クリーナーを利用するか、思い切ってルームクリーニング業者に依頼する事をオススメします。

お金はかかりますが業者に依頼した場合は見違えるほど綺麗にしてくれます。
そして、爽やかなフレグランスの消臭剤を入れ、数日置いておけば評価点を下げられる可能性が低くなります。

車を高く売る為に清掃するのであれば「外より中」です。
査定をする前に室内はコマメに掃除しておきましょうね。